脱マウス入門!“両手”でPCを操り、業務時間を劇的に短縮する厳選ショートカットキー10選【週刊ICT活用講座 Vol.1】
目次
こんな「もったいない」時間、過ごしていませんか?
- PCでの作業中、右手はマウス、左手はキーボードのホームポジション。この役割が固定化されていませんか?
「Webサイトの文章をコピーして、Wordに貼り付け、ファイル名を付けて保存する」
――たったこれだけの作業で、あなたの手はマウスとキーボードの間を何度も往復しています。この一回数秒の小さなタイムロスが、一日、一週間、一年と積み重なると、膨大な時間になっていることに気づいていますか?
- 隣の席の同僚が「カチャカチャッ、ターン!」と、小気味よいキーボードの音とともに、みるみるうちにタスクを完了させていく姿…。
「どうしてあんなに速いんだろう…」「自分もあんな風にPCを使いこなせたら…」と、密かに憧れや焦りを感じた経験はないでしょうか。
もし、少しでも心当たりがあるなら、ご安心ください!
そのお悩み、そして「もったいない」時間は、「ショートカットキー」を覚えるだけで、驚くほど簡単に解決できます。

なぜ「脱マウス」で、作業は速くなるのか?
ショートカットキーとは、その名の通り、キーボード上の複数のキーを組み合わせて押すこと。
マウスで行っていた操作を近道(ショートカット)する命令のことです。
最大のメリットは、なんと言っても「キーボードから手を離す必要がなくなる」こと。
これにより、3つの大きな効果が生まれます。
- 手の移動時間の完全撤廃:マウスとキーボードの往復という物理的なアクションがゼロになります。
- 視線の迷いをなくす:画面上のマウスポインタを探し、目的のメニューまで動かす、という視線の移動が不要になります。
- 思考のフローを止めない:「あの文章をコピーしよう」と考えた瞬間に、指が自然に動き、操作が完了します。思考とPC操作が直結し、リズムよく作業に没頭できるのです。
最初は、少し戸惑うかもしれません。
しかし、それは自転車の運転とよく似ています。
補助輪なしで初めて乗るときの不安も、一度バランス感覚を掴んでしまえば、あとは無意識にペダルを漕げるようになりますよね。
ショートカットキーも全く同じです。
今回は、数あるショートカットキーの中から、あらゆるPC作業の土台となり、費用対効果が最も高い「基本の10個」を、なぜ便利なのかという具体的なシーンと共に、丁寧にご紹介します。
今日から試そう!まず覚えるべき基本のショートカットキー10選
まずは騙されたと思って、以下の操作をマウスを使わずに試してみてください。
世界が変わって見えるはずです!

1. Ctrl + C : コピー ( Macの場合: Command + C )
言わずと知れた、ショートカットキーの基本中の基本です。
選択した文字、画像、ファイルなどを、PCの一時的な記憶場所(クリップボード)に複製します。
メール作成中に参照元の資料から文章を引用したり、ファイル整理で同じファイルを別のフォルダに複製したりと、用途は無限大です。
2. Ctrl + V : 貼り付け/ペースト ( Macの場合: Command + V )
Ctrl+Cでコピーしたデータを、カーソルのある場所に貼り付けます。
この2つはセットで**「コピペ」**と呼ばれ、おそらくPC操作の中で最も使用頻度の高い組み合わせでしょう。
この「コピー&ペースト」をキーボードだけで完結させることが、脱マウスへの大きな第一歩です。
3. Ctrl + X : 切り取り ( Macの場合: Command + X )
コピー(Ctrl+C)と非常によく似ていますが、こちらは元の場所から対象を「切り取って」クリップボードに移動させます。
つまり、移動させたい時に使うショートカットです。
文章の段落を丸ごと入れ替えたり、デスクトップ上のファイルを特定のフォルダへ整理したりする際に絶大な効果を発揮します。
4. Ctrl + Z : 元に戻す ( Macの場合: Command + Z )
「あっ、間違えて重要な文章を消してしまった!」「ファイルの移動先を間違えた!」そんな冷や汗をかく場面での救世主です。
このキーを押せば、直前の操作を取り消し、一つ前の状態に綺麗に戻せます。
何かミスをしても、慌てて最初からやり直す前に、まずは落ち着いてCtrl+Zを試す癖をつけましょう。
それだけで、精神的な安心感が大きく変わります。
5. Ctrl + S : 上書き保存 ( Macの場合: Command + S )
作成中の企画書やレポート、時間をかけて入力したExcelデータ。
突然のPCフリーズや停電で、今までの努力が水の泡になった悲劇を経験したことはありませんか?
作業の区切りがついた時、少し手を止めて考える時、無意識にCtrl+Sを押す習慣をつければ、そんな悲劇とは無縁になります。
こまめな保存は、いわば「心の保険」です。
6. Ctrl + A : すべて選択 ( Macの場合: Command + A )
表示されているフォルダ内の全ファイルや、Wordやメモ帳の文章全体などを、一瞬で選択できます。
マウスで画面の端から端まで延々とドラッグする、あの地味で面倒な手間が一切なくなります。
文章全体をコピーしたい時や、フォルダ内のファイルを一括で移動させたい時に非常に便利です。
7. Alt + Tab : ウィンドウの切り替え ( Macの場合: Command + Tab )
これこそ、マルチタスク時代の必須スキルと言えるショートカットです。
Excelのデータを見ながらWordで報告書を作成し、時々Webブラウザで情報を検索する…といった複数のアプリケーションをまたぐ作業で、その真価を発揮します。
Altキーを押したままTabキーを押すごとに、開いているウィンドウを順番に選択できます。
もう、下のタスクバーから目的のウィンドウを探す必要はありません。
8. Windowsキー + D : デスクトップの表示 ( Macの場合: Command + M )
たくさんのウィンドウで画面が埋め尽くされ、デスクトップにあるはずのファイルが見つからない…。
そんな時、このキー一発で全てのウィンドウを最小化し、スッキリとしたデスクトップを表示します。
急な来客で、サッと画面を隠したい時にも役立ちます。
もう一度同じキーを押せば、元の作業状態に戻れるのもスマートです。
9. Ctrl + F : 検索 ( Macの場合: Command + F )
膨大な量のWebページやPDF資料、長大なExcelシートの中から、特定のキーワードや情報を探し出したい時に使います。
Ctrl+Fを押すと現れる検索窓にキーワードを入力すれば、該当箇所がハイライト表示されます。「探す」作業が「見つける」作業へと変わる、情報収集の効率を飛躍的に高めるショートカットです。
10. F2 : ファイル名の変更 ( Macの場合:F2 )
ダウンロードしたファイルや、新しく作成したフォルダの名前を変更する際、わざわざファイルを右クリックして「名前の変更」を選んでいませんか?対象のファイルを選択した状態でF2キーを押すだけで、一瞬でファイル名が編集可能になります。たくさんのファイルをリネームして整理する際に、作業効率が格段に向上します。
こんなに色々!知ればもっと速くなる!定番&便利ショートカットキー


今日から始める「脱マウス」への道
いかがでしたでしょうか。
ショートカットキーは、単なるPCの小技ではありません。
マウスとキーボードの往復という無駄な時間を削り、思考と操作を直結させることで、業務全体の生産性を向上させるための重要な技術です。
- まずは「コピー(
Ctrl+C)」「貼り付け(Ctrl+V)」「保存(Ctrl+S)」「元に戻す(Ctrl+Z)」という、使用頻度の高い「黄金の4セット」だけでも意識して使ってみましょう。 - たった一日、マウスを使わずにこれらの操作をやり遂げるだけで、あなたの指は少しずつその感覚を覚えていきます。
- キーボード中心の操作に慣れることで、PC作業がリズミカルで快適なものに変わり、仕事そのものがもっと楽しくなるはずです。
今回ご紹介したのは、数あるショートカットキーのほんの入り口に過ぎません。しかし、この10個をマスターするだけで、あなたのPC作業は間違いなく数ランク上のステージに進むことができるでしょう。

【担当者より】あなたの「手」に、最高の“相棒”を選んでいますか?
ショートカットキーを多用するようになると、これまであまり気にしなかったキーボードの打鍵感やキー配列が、作業効率や疲労度に大きく影響することに、きっと気づくはずです。
長時間使っても手首が疲れにくいエルゴノミクスキーボードや、Excelでの数字入力が多い経理・財務部門の方向けのテンキーパッド、静かなオフィスでも気兼ねなく使える静音キーボードなど…。
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